material michemon  

<マテリアル ミチェモン>

タナカ ミチエ


グラフィックデザイナー

イラストレーター

クリエイティブディレクター


愛知県生まれ。横浜在住。


名古屋造形大学デザイン I 類(グラフィックデザイン)卒業後、ディスプレイ会社を経て(株)アートプリントジャパン(APJ)、デザイン、印刷会社など渡り歩き2008年に独立。生活用品・雑貨の企画・デザイン・ディレクションを中心に活動しています。


2011年アレンジ自在な柄とカラーバリエーションを提案する、オリジナルブランド material michemon (マテリアルミチェモン)を立ち上げ、様々な企業とのコラボ商品を展開中。


色と造形を巧みに使い、生活を彩るデザインを得意とし、テキスタイル、パッケージ、ロゴデザイン、バスのラッピング、本の装丁など、様々な分野のクリエイションを手がけています。


代表作は、日常に寄り添うような優しさを、色とデザインで表現したPAGEM 手帳の表紙デザイン。2012 年の発売時からデザインを担当し、2021年現在、累計販売部数 330万冊を突破。2022年の手帳で担当させていただいてから丸10年となります。


ROUND TOP のマスキングテープ「世界の文様」。世界の文様をグラフィック化し、売れる商品展開を徹底的に追及して制作したシリーズ(16 種類)は全国の東急ハンズなどで販売。2017,2018年の発売から販売累計8万個となりました。


私の願いは、毎日楽しく暮らすこと。


楽しいと生きる力がわいてきます。世界中の人が、人生や暮らしをより豊かに楽しんで欲しい。その種をまきたくて、私はデザイナーになりました。


最初の仕事は、雑貨の中で最も基準のきびしい、オリエンタルランドのディズニー商品のデザインでした。


数ある競合の中から選ばれ、多くの人に愛されるものを作る。そのために、プレゼンで勝てる企画、最先端でありながら売れるデザインに徹底的にこだわり、高品質を保ちながらギリギリまでコストを下げる努力を惜しまず、商品作りに全力を注ぎました。


また、マーケティング、原価計算から納品管理までの業務にも携わり、たくさんの人に届けられるような技術と知識を蓄えました。


現在はその経験を活かし、さまざまな企業にマーケティングを含めた商品企画とデザインを提供しています。


デザイナーとして活動してきた中で、日本のものづくりは、世界に誇れる私たちの財産だと実感しています。日本の伝統ともの作りの素晴らしさを、ひとりでも多くの人に伝え、身近に思ってもらいたい。


企業の方々や職人の人達と一緒に、新しい価値が伝わる、楽しんで使いたくなるようなアイテムを開発して、世界中の人に届けたい。


これまで培った経験とスキルで、日本のもの作りの魅力を、新しい販路と未来につなげていくための挑戦に、取り組んでいきたいと考えています。 


【取引先実績】

日本能率協会マネジメントセンター/NOLTYプランナーズ/ROUND TOP/BMC/世界文化社/東映/オーエスケー/大塚硝子/包む/サクラクレパス/トーヨービバレッジ/DHC/東洋館出版社/内藤商事/リンドウアソシエイツ/イガラシ /エマニオ/ジョイワークス /スズパック など


About Me   


『 絵本より図鑑が好きな子供』


幼い頃、絵本より図鑑を見るのが好きでした。特に、昆虫や鳥の色鮮やかさ、造形の面白さに惹かれていました。


外遊びも大好きで、自然の中にあるたくさんの色。木の色、花の色、土の色、さまざまな色の洗濯物が干してある風景と空の色を「きれいだなぁ」と思って眺めていました。


そんな風にして出会った色と、自分の気持ちが重なった時、頭の中に色のイメージがわいて来るのに気づきました。

「その色を自分で創って塗ってみたい。」

そして自分の色ができた時、心が満たされた気持ちになりました。


それからは、色を創って塗ることに魅力を感じ、時間を忘れて没頭していました。



『 色には、人を元気づけたり、落ち着かせたり、癒しを与える力がある』


絵を描いたり、色を塗るのが好きだった私は、高校年の時、美術大学の予備校に通い始めました。そこで出会ったのが「色彩構成」という世界。


あの頃の私は、まだ自分のことはよくわからなかった。けれど、色を作り出し、色を組み合わせていくことが「自分らしさ」を見つける手段だという気がしました。大学では、色と形でイメージを表現する勉強が楽しくて、夢中になりました。


卒業後、目指したのはステーショナリーのデザイナー。けれど、その道はたやすくはなかった。デザイナーをめざして上京しましたが、就職のあてなどなく、アルバイトをしながら仕事先を探しながら、作品をつくる日々が長く続きました。


この頃、不安とやるせなさでいっぱいの私を支えてくれたのは、やはり色でした。私は色を塗りながら、色になぐさめられ、色に救われ、支えてもらっていた。色彩は、私の暮らしを輝かせてくれる光でした。


色には、人を元気づけたり、落ち着かせたり、癒しを与える力がある。カタチに彩りがひとつ加わるだけで、そこに命が吹き込まれる。そういう感覚に心を奪われていきました。



『ディズニー商品のデザイナーに』


そんなある日、雑誌に出ていた、明日締め切りの募集に目がくぎづけになりました。大急ぎで帰って作品をかき集め、履歴書と一緒に送付。そして私は、オリエンタルランドのディズニー商品のデザイナーになりました。


そこでは、競合に勝てる企画作り。世界観を大切にしながら、アイデアやイメージをふくらませて、魅力的な商品を作ることに全力を注ぎました。私は、紙や素材、仕様にこだわり高品質を保ちながらギリギリまでコストを下げる努力を惜しまず、売れる商品作りを徹底的に追求しながら経験を積んでいきました。


こうして仕事に携わる中で、私の人生にとって、何が価値があり、何を目指すのかが、だんだん見えてきたのです。



『あくまでも主役は使い手の暮らし』


私にとってデザインの主役は、あくまでも使ってくださる方の暮らしです。


私は、そこにそっと幸せを届ける存在でありたい。かつての私がそうだったように、「色とカタチの力で元気になってもらいたい」「心が満たされる気持ちを感じて欲しい」そう思っています。


私が目指しているのは、いつもそばにいて、それをながめたときに、美しいと感じるディティールや質感。
控えめではあるけれど、しっかりと考えられていて、よく見ると美しいと思えるようなデザインです。


その視点を大切にしながら、これからも、世界中の人の暮らしと人生に寄り添うものづくりに取り組んでいきたいと考えています。